「先日のインタビューで御社の方向性についてお話されていましたが…」と切り出せば、「この人は準備をしてきた=こちらの価値を理解している」と受け止められる。情報収集とは、相手への敬意そのものである。逆にそうしなければ、「調べたら分かる質問」をたくさんすることで、相手の時間を無駄に奪ってしまうことになる。つまり、「自分が調べる手間を相手に処理させている構図」となっているから嫌われるのだ。
筆者は雑誌やテレビなどで取材を受けることがあるが、やり取りをしていて「この人は頭の回転が早く、非常に優秀だな」と感じる人ほど、こちらのことを入念に調べた上で連絡をもらうことが多い。
◇
こうした振る舞いが自然にできる人間には、必ず誰かが「次も会いたい」と感じる。一流に近づく最短ルートは、まず“配慮される側”ではなく、“配慮する側”に立つことから始まるのだ。
■最新刊絶賛発売中!