また、人工甘味料が舌で甘味として認識されることで、実際には糖が入ってこないのに体がインスリンを分泌してしまう可能性があります。
さらに、脳の報酬系に過剰な刺激を与え、満腹感や食欲の調整機能に影響を与える可能性もあります。
これらはまだ仮説の段階であり、実験も行われていますが、今も議論は続いています。
しかし仮説だからといって、問題がないと決めつけるべきではありません。
今回の研究結果は、実際の一般市民を長期間にわたって追跡して得られた「リアルな生活習慣に基づく証拠」の1つだからです。
研究チームは、「人工甘味料入りの飲料は“健康に良い”と謳われることが多いですが、我々の研究はその前提に疑問を投げかけています」と述べています。
もちろん、すべての人工甘味料が即座に健康を害するわけではないでしょう。
しかし、少なくとも「健康のために飲んでいるつもり」が、逆に健康を害しているかもしれないという可能性を、私たちは知っておくべきです。
未解明な部分はまだ多く残されているかぎり、安易にダイエット飲料に頼らない方が良いかしれません。
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参考文献
One diet soda a day increases type 2 diabetes risk by 38%
https://newatlas.com/diet-nutrition/one-drink-diabetes-risk/
One can of artificially sweetened soft drink daily may increase diabetes risk by more than a third
https://www.monash.edu/news/articles/one-can-of-artificially-sweetened-soft-drink-daily-may-increase-diabetes-risk-by-more-than-a-third