さらに、制度移行にともなう混乱を避けるため、厚生労働省は紙の保険証の期限が切れても、保険資格が確認できれば全額負担を求めない暫定措置を医療機関に通知しています。しかし、こうした柔軟対応ばかりを繰り返した結果、制度はむしろ複雑化しており、本来の改革の目的が薄れつつあります。

「便利なものを使わず、古い仕組みに固執する」――そんな足の引っ張り合いこそが、日本の進歩を妨げているのではないでしょうか。今一度、自分が制度の足かせになっていないかを見つめ直す必要があります。

厚労省HPより