石破が政治と信仰を語るとき、「政治と信仰の軸」と「自らの意志と願いの軸」が存在した。そして両軸が交わる位置つまり内心の中核部分に「神様の前に自分の至らなさ、誤っているところをお詫び申し上げる」「過ちを正してください」「ご用のために用いてください」という祈りがあった。

この構造のうち「信仰のみ語るセクション」のないものが、続投発言である。

「一切の私心を持たない。身を滅してやる」は、「ご用のために用いてください」という祈りから宗教色を脱色した表現と言ってよいだろう。

首相である正当性は神が担保していると、石破は理解しているのではないか。

以下、上記の根拠を説明する。

石破を取り上げた宗教メディア

石破茂の政治と信仰を知る上で参考になる資料を紹介する。

キリスト教系メディアの石破茂への期待が並々ならぬものであるのが、彼にまつわる記事の件数と内容に表れている。そして石破もまた「国家晩餐祈祷会(2000年から始められた「日本の国のため、各界の指導者や関係者のために祈る」クリスチャンの集い。クリスチャンの国会議員、教会やビジネス、教育などの指導者を中心に毎年開催)」にたびたび登壇し、抱負と信仰を語っている。

・クリスチャントゥデイが石破茂を扱った記事の一覧(Googleのサイト内検索を利用)

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・クリスチャンプレスが石破茂を扱った記事の一覧(Googleのサイト内検索を利用)

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いずれの記事も興味深いが、2025年7月27日に掲載されたクリスチャントゥデイの『「自民党の石破茂元幹事長があいさつ 第17回国家晩餐祈祷会(1)』では、約1800文字のあいさつ全文が掲載されている。