元々の鼻はの役割は?

(画像=『FUNDO』より引用)
蛇の舌が鼻の役割を持っているのなら、もともとの鼻の穴はどうなっているのでしょうか。 ここからはそんな蛇の鼻の穴についてご紹介します。
実は鼻孔もある
蛇には鼻孔がしっかりと存在しており、口の中のヤコプソン器官とは完全に独立しています。 つまり、人間でいえば鼻が2つあるようなものです。
そのため蛇の鼻孔は、匂いを嗅ぐためというより、呼吸をするために使われていると言われています。
蛇は大きな獲物を丸呑みにした際など、口からの呼吸が困難になるため鼻の穴が役に立つと言われています。 とはいえ、もちろん鼻として匂いを嗅ぐ機能がないわけではありません。
蛇独特のピット器官

(画像=『FUNDO』より引用)
ピット器官とは赤外線感知器官のことです。 これは蛇の中でも一部の個体のみが持っているセンサーのようなもので、生きていくために非常に重要な役割を持っています。
夜行性で目が悪い蛇にとっては重要な器官の1つであり、主に鼻や口の周辺にあります。 蛇の中でも一部の蛇にしかない器官で、蛇の顔を見た際に、鼻の穴以外の小さな孔があるものがそれにあたります。
蛇の中でも一部のみ
ピット器官は環境の明暗に関わらず、動物の存在を察知できる優れたセンサーです。
蛇の中でも、ボア科ボア亜科、ニシキヘビ科、クサリヘビ科マムシ亜科の蛇のみが持つ機能であり、これによって蛇は身を隠したり逆に狩りをしたりします。
蛇の中には目を覆われてもピット器官だけで獲物を追跡したり、捕食したりする個体もいるとの記録があります。 温度センサーの感度が桁違いのため、どんなに暗くても動物の動きがわかってしまうのです。
そのためピット器官をもっている蛇たちは、五感ではなく、七感の感覚を持っているということになります。 ものすごく敏感な生き物なのです!