あなたの友達の中には、「頻繁に会うと疲れるけど、たまに会うと最高に楽しい人」がいませんか?
これは決して悪いことではありません。
心理学者であり友情研究の専門家でもあるマリサ・フランコ博士は、「友情の目的は単に“近づくこと”ではなく、お互いが最もつながりを感じられる距離感を見つけることだ」と述べています。
目次
- 「たまにしか合わない友情」を認めることは大切
- お互いが変化しても友人であり続ける方法
「たまにしか合わない友情」を認めることは大切

私たちは長らく「親友とは何でも話せて、頻繁に会う存在」という理想を信じてきました。
実際、多くの自己啓発本やドラマでは、心の内を全てさらけ出し、どんな時も一緒にいることが理想の友情として描かれています。
しかし、この理想がすべての関係に当てはまるとは限りません。
例えば、趣味が合うけど生活リズムが真逆の友人、あるいは昔からの仲だけど価値観が少しずつズレてきた友人がいるかもしれません。
こうした相手と、以前と同じ距離感で付き合おうとすると、どこか無理が生じます。
フランコ博士は、そうした友情のあり方に対して「low-dose(低用量)な友情」という概念を提示しています。
これは、あえて距離をとって、小さな接点の中で関係を維持するスタイルです。
たとえば、「毎週会っていたのを月1にする」「一緒に旅行は避けるけど、食事は楽しむ」「個別ではなくグループで会う」などの工夫が挙げられます。
こうした調整が、実は友情をより健全に保つカギになるのです。

実際、博士は「旅行スタイルが合わない親友とは旅行をしない」と断言しています。
それは友情を壊さないための選択なのです。
このように考えると、友情には正解の形はなく、お互いの個性と状況に合わせてカスタマイズするべきものだと見えてきます。