改革の効果は、アルゼンチン国民に着実に届き始めており、最近の世論調査ではミレイの支持率は50〜55%に達しています。

ミレイ政権2年目~「ディープ・チェーンソー」の開始

大統領就任1周年の国民向け演説で、ミレイはこれまで実施した削減措置は「始まりにすぎない」と述べました。

「私たちは、官庁、局、次官局、公社その他存在すべきでない国家機関を、引き続き廃止していく」とミレイは約束し、さらに踏み込んでこう続けました。

「連邦国家が本来担うべきでない全ての権限や任務は、廃止されることになる。国家が小さくなればなるほど、自由は大きくなるからだ」。

ミレイはここで、「ディープ・チェーンソー(深く切り込むチェーンソー)」を始動させることを宣言しました。

改革の先頭に立っているのがストゥルツェネッガー大臣です。

2月に出された布告により、すべての大臣は管轄下のすべての法律や規制を審査し、30日以内に包括的な規制緩和案を提出するよう指示されました。

約30万件の法律、政令、決議を有する国において、これは容易な作業ではありません。

しかし、ストゥルツェネッガーによれば、政府はすでに全体の20%の法律を廃止または修正しており、最終的には70%に到達することを目指しているとのことです。

さらに、公務員の解雇ペースを加速させる意向を示しています。

規制改革のスピードはすでに加速しています。

1月に、ストゥルツェネッガーは、食料品の輸出入に関する「革命的な規制緩和」を発表しました。

高い衛生基準を満たす国々によって認証された食料品については、今後アルゼンチン政府による追加の認可や登録を必要とせずに輸入が可能となりました。食料品の輸出については、今後は輸出先の国の規制のみに従えばよく、アルゼンチン国内の規制による制約を受けません。

この革新的な改革は、「アルゼンチン国民に安価な食料を、そして世界にはより多くのアルゼンチン産食料を届ける」ことを目的としています。