「就職早々に『億ション』 20代の負債10倍、不動産相場支える新思考」(日経)とあり、金融機関に勤める20代社員が億ションを買った話から記事は展開します。うーん、申し訳ないですが、「つまらない買い物をしたね」と申し上げます。理由は簡単でこの方はこれからもらう給与や賞与をとことん返済や建物の管理費、固定資産税の支払いに突っ込まないとキャッチアップできないのです。生活費を削って億ションを買っても貧乏くさい生活をするとすれば無理をする意味がどこにあるのでしょうか?
私が時々振るたとえ話で0円から100万円貯めるのと100万円から200万を貯めるのはどちらが楽で早いかの比較を思い出してもらえればよいのです。あるいは株式投資をする方はお気づきだと思いますが、株価チャートには2種類ある点です。1つは縦軸の株価が等間隔のものでもう1つがログスケールのものです。例えば株価100円の銘柄ある日10%上がったら10円上昇です。ところがこの銘柄が1000円になったら10円株価を上げるには1%だけ上昇すればよいのです。この違いを補正表現できるのがログスケールなのです。話が飛躍しているように見えますが、要は若いうちは原資を貯めよ、なのです。億ションは2度目か3度目の買い替えで到達すればよいのです。
もう1つは若いうちはお金が無いなりに自分に投資することに意味があるのです。旅行や飲み会、習い事、推し活、こだわりグッズ…何でもよいので、とにかく自分を自由にすることが最も大事なのです。不動産を買うことで自由を奪い取る行為はほぼ理解不能です。また、私も経験しましたが不動産を買ったら転勤命令が出たりするものです。どうしても欲しいなら貸しやすい物件で不動産に働かせるつもりで購入すべきでしょう。

K2_keyleter/iStock
後記 バンクーバー夏の風物詩の花火大会が3日間開催されているのですが、開催された水曜日にマリーナの事務所でビールを飲みながら様子を伺っているとチャーターボートには2艘に200人強の客を詰め込み、プレジャーボート側も友人を誘いこんで皆、我先にと会場の海に向かっていきました。船で行くと確かに遮るものなく素晴らしい花火を鑑賞できますが、わずか20分強なんです。日本の花火とは比べ物にならないしょぼさで私は5年に一度位しか見に行きません。日本の凄さはパブリックが誰でも楽しめるイベントがとても多いのに対して当地ではお金を掛けないとなかなか楽しめない違いを感じます。