株式市場については日本は関税交渉完了祭りで日経平均42000円台を一時回復しました。軽い調整の後、もう一段の上昇で史上最高値を超えてきてもおかしくなさそうです。アメリカについては自動車関税が日本に有利すぎるとアメリカの自動車メーカーのブーイングが聞こえてきますが、カナダとメキシコとの関税も最終的にそれですり合わせれば問題ないのに、と思います。来週はEUとの交渉が最終局面で、その後にカナダ、メキシコが再度出てくるとみています。インドとの交渉は苦戦しそうで、中国とは再延長戦となりそうです。

日本は分断されつつあるのか?

今回の参議院選挙では保守系の声が強く出た半面、ここに来て石破氏を支援するグループがデモをするなど日本ではあまりなじみのない状況が起きています。思想の分断化かもしれません。自民党内だけ見ても主流派と石破氏を中心としたよりリベラルなグループが対峙する形となっており、月曜日に開催される両院議員懇談会は両院議員総会に格上げされる可能性も指摘されています。臨時国会が8月1日召集で5日間だけ開催されることで調整が進んでいます。石破氏の審判のお膳立ては出来上がっており、個人的には臨時国会を超えて石破政権が存命するのは相当難しいとみています。

では誰が自民党総裁になるのか、上がる名前は高市、小泉、林、小林各氏あたりが中心のようです。皆さん個人的な好みがあるでしょうからここではそれについてはあえて申し上げませんが、大所高所から考えた時、分断化する日本において自民党がどの位置に立つべきかという視座に立つべきだと思うのです。仮に右寄りの方が総裁になれば参政党に勢いをつけることになるし、左寄りの方が総裁になれば近年の傾向であるポピュリズムを伴う中道ど真ん中あたりでとどまり、保守と革新のバランサー的役割になるとみています。

どちらが良いかといえば理念的にはバランサーの方が良いでしょう。日本が欧米や韓国のように国内が分断化することを良しと思う人はいないはずです。国民のストレス発散を政治に求めてはいけないわけで、上手な政治運営こそが世界の中で異色の世界観と安定感を誇る日本が一目置かれているとも言えるでしょう。野党の主張するイシューは国民生活問題が主で、物価高対策のその手法に焦点が絞られているとも言えます。世界と比べると日本は喫緊の問題が少なく、幸せな国だと思います。物価高対策だけならどうにか解決できるわけで案外自民党が本気を取り戻せば構図は変わることもあり得ます。私から見れば自民党は今が最も暗い時だと思います。

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