子どもの名付け方というものは時代とともに変化していきます。
昭和初期に用いられたような名前を現代で子どもに付けるという人は稀でしょう。
ではこうした名付けの変化はどういったタイミングで始まり、どのように広まっていくものなのでしょうか?
この転換点の目安になりそうなのが、現代の一般的な感覚からみて非常に個性的な名前である「キラキラネーム」の出現です。
この言葉は、2010年ごろから広く使用されてきました。
しかし東京理科大学 教養教育研究院に所属する荻原祐二(おぎはら ゆうじ)氏ら研究チームは、個性的な名前は1980年代から増加していると報告しています。
親が子供に個性的な名前を付けたがる傾向は、40年前から始まっているようです。
研究の詳細は、2022年6月21日付の学術誌『Current Research in Ecological and Social Psychology』に掲載されました。
目次
- キラキラネームは40年も前から増加していた
キラキラネームは40年も前から増加していた
「子どもに個性的な名前を付けたい」親たちによって、キラキラネームは採用されてきました。
このキラキラネームには、非常に珍しい名前、当て字を使った名前、漫画やアニメのキャラクターを当てはめた名前などが該当します。
例えば、七音(どれみ)、主人公(ひーろー)、光宙(ぴかちゅう)といった名前の話題は誰もがネットを中心に見た覚えがあるでしょう。
ネット上ではこうした個性的な名前について、最初「DQN(ドキュン)ネーム」という呼び方が使われていました。
しかし、このDQNという言葉は、教養のない人などを指すネット上のスラングで、非常に侮蔑的な意味を含んでいたため、これに変わる呼び方としてメディアなどを中心に「キラキラネーム」という呼称が2010年代頃から定着していきました。
現在でも、子どもににキラキラネームを名付けたがる親は多いようです。
