この研究は、猛禽類における毒耐性の進化を初めて遺伝子レベルで示した画期的な成果となりました。
ただし、外来種の毒を“食い止める存在”としての役割があるとはいえ、カンムリワシ自体は石垣・西表あわせても200羽ほどとされ、絶滅危惧種に変わりはありません。
今後は、個体数や食性の変化、毒の影響の長期的評価などを含めた、より包括的な研究が求められています。
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参考文献
カンムリワシはなぜ有毒外来種を捕食できるのか―毒耐性遺伝子の進化的背景―
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2025-07-22
元論文
Evolutionary insights into Na+/K+-ATPase-mediated toxin resistance in the Crested Serpent-eagle preying on introduced cane toads in Okinawa, Japan
https://doi.org/10.1186/s12862-025-02412-9
ライター
千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部