SDGsの浸透により、環境保全に対する意識は、ますます私たちの暮らしの中に浸透しつつある。しかし、企業が行う森林保全活動と聞いて、どのようなイメージを持つだろうか。CSRの一環として植樹活動に取り組む企業を思い浮かべる人も多いかもしれない。
森をまもり、つかい、つなぐ「もりぐらし」の思想
東急リゾーツ&ステイ株式会社が掲げる「もりぐらし」とは、「森をまもる」「森をつかう」「森をつなぐ」というサイクルを通じて、持続可能な環境を創出しようという取り組みである。この取り組みは、同社が運営するリゾート施設を通じても具体化されている。
2017年7月には、同社が運営する「東急リゾートタウン蓼科」の一部を大規模にリニューアルし、長野県で初となるグランピング施設「もりぐらしエリア」を開業した。「森で食べる、森と遊ぶ、森に泊まる」というテーマのもと、豊かな自然を満喫しながら多様な過ごし方が楽しめる場所を提供している。
同時に、敷地内に広がる660ヘクタールに及ぶ森林では、定期的な間伐を実施しており、発生した間伐材は施設の燃料として有効活用されるなど、サステナブルな運営が実現されている。
東急リゾートタウン蓼科での「もりぐらし」の取り組みは、森林循環を軸に据え、環境保護と地域社会の発展というサステナビリティと、訪れる人にとっては心身の健康に良い影響をもたらすウェルネスという現代的な価値を包含しているといえる。

「森の力実験都市」へ──「もりぐらし」を科学的に探求
2025年、東急リゾートタウン蓼科は「森の力実験都市」として、森の恵みを科学的に探求し、その効果を最大限に活かしたリゾートとして深化を遂げている。「森あそび」「森まなび」「森いやし」「森ねむり」「森ごはん」という5つの森の力に着目し、最新の研究に基づいたプログラムで、森が秘める力が心と体にどんな変化をもたらすかを体感できる。
