他の業種でも同じです。ラーメン屋でもそば屋でもまったく同じです。少なくとも自分自身の目標を掲げてやっています。
資格依存症の最大の原因は試験にある
では、なぜこのような違いが生まれてしまうのでしょうか?
資格依存が始まってしまう最大の原因は試験にあります。
「試験? なぜ試験が依存と関係あるの?」
試験は自分を鍛え、能力を高める場でもあります。なぜ、その試験が資格依存症をつくってしまうのでしょうか。
試験には「問題」があります。ですから、当然「答え」もあるわけです。
たとえば行政書士試験などでは、法律の選択問題などがあり、いくつかの選択肢の中に必ず答えがあるのです。問題集には必ず答えと解説がついていますし、また予備校に通っていれば、先生が必ず答えを教えてくれます。
こうした試験を、場合によっては何年も受け続けます。とくに難関資格では1年やそこらで受からないものも多いでしょう。これをずっと続けていると、何が起こってしまうのか?
そう、資格取得後の人生戦略についても、誰かに答えを聞いてしまうのです。
聞いていれば誰かが答えをもたらしてくれるだろうと、知らず知らずのうちに、そうした資格依存習慣が身についてしまっているのです。
普段の仕事では、「よい仕事をするためにアイデアを出そう」「優秀な人材採用のために面接の方法を練り直そう」などと考え、せっかく問題解決できる能力があるにもかかわらず、こと資格になると「依存型」になってしまうのです。
しかも困ったことに、資格依存症に本人の自覚はありません。ですから、手に負えないことが多いのです。
「行政書士の試験に受かりました。次は何をやったらいいですか?」
こんな自分の人生を誰かに委ねるような普通では考えられないような質問も、資格試験を受けることによって出てきてしまうのです。
ビジネスに答えはない
資格を取って、開業したあとにうまくいかない方が多いのも同じ理由です。