簡単に取り外しできるように室内を改良

その後試行錯誤の末、車検時にできるだけラクに室内にDIYした車中泊設備を取り外したり積み降ろしたりできるようにしました。
着脱しやすい市販のベッドキット

ベッドはフレームだけの市販のキットを購入。
脚をボルトでボディ床面に固定するタイプですが、ハイエースの既存のネジ穴がそのまま使えるので、簡単に着脱できます。
載せているだけの「畳」

市販のベッドキットのフレームの上に、自作した「畳」を載せています。
畳部分は本物ではなく、通販サイトで購入してカットした「い草カーペット」を板材にタッカー(コの字型のステープルを打ち込む工具)で留めて作成。
ベースになっている板は、軽量のポプラ材を薄くスライスして積層した合板であるフォルカタ材を採用。
分割式にしているので取り外しも簡単です。
収納はコンテナボックスのみ

収納に関しては、以前は作り付けの棚を設置していましたが、現在は側面が開くコンテナボックスを活用しています。
サイズを統一することで積み重ねや移動が容易になり、見た目も整っています。
コンテナボックスは主にベッド下に置きますが、荷物の量に応じてボックスを増やしたり減らしたりすることも容易。
レイアウト変更もしやすいです。
車検時には、サッと降ろして一時的に自宅に保管もできます。
ただし、コンテナボックスは何も対処していなければ走行中にズリズリと動いてしまいます。
そこで、コンテナボックスの底面にホームセンターで購入した滑り止めシートを挟むことで、ズレを防止。
さらにロープやベルトを使って固定すれば、急ブレーキや事故の際のリスクも大幅に減らせるでしょう。
電源はポータブル電源を選択

電気系統については、当初サブバッテリーやインバーターの設置を検討していましたが、ポータブル電源を採用しました。
これにより、複雑な配線工事が不要になり、車検時の対応も大幅に簡略化できました。
私のハイエースでは1,000Whのポータブル電源と拡張用バッテリーを合わせて1,440Whの電源を、車内の照明や家電用として使っています。
さらに、車内でのパソコン仕事用として、256Whと512Whのポータブル電源も積んでいます。
サブバッテリーやインバーターをDIYで設置する場合、配線の経年劣化や接続部分の緩みが心配。
ですがポータブル電源ではそうした不安がありません。
万が一、故障した場合の交換も簡単です。
照明器具も車検時を考えて選定

照明は、車内の両サイドに引っ掛ける金具を使いSPF材をサイドバーにしています。
そこに照明用ダクトレールをネジ止めすることで、車検時の取り外しが不要になり、なおかつ確実に固定できます。
LEDライトは、消費電力の少なさと明るさのバランスを重視して選びました。
照明用ダクトレールに対応しているLEDライトは種類が多いので、夜間の読書には照明の数を減らし、作業時にはたくさんの照明を付けるというように、用途に応じて明るさを変えられます。
丸1日かかっていた車検準備が2時間に

以上のような室内の改良で、車検時の労力は大幅に軽減されました。
以前は丸一日かかっていた車検準備が、現在は2時間程度で完了します。
車中泊時の快適性だけを追求せずに、簡単に設備や装備の取り外しや積み降ろしができるようにしたことが時間短縮の要因です。