戦後は経済成長で貿易を通じて大いなる成長をするも99%の日本人は外国人と直接接することはなく、海の向こうの人という意識を持ち続けます。ここに来て日本に来る外国人が増える中、お金を落としてくれるだけならともかく、長期滞在者も増える中、直接影響する事態が発生し、賛否両論が渦巻くようになったと考えています。

昔から思うのが日本人の英語下手。かつては中学校から、今では小学校3年生から英語を学ぶのに成人して海外旅行に行っても旅行英語もおぼつかないのは何故でしょうか?たぶん、苦手なのだと思います、英語ではなく、外国人が。なので参政党が外国人に頼らない国家運営というと確かに聞こえが良いわけです。しかし私からすればそれを裏返せば逃げにも聞こえないか、とも感じるのです。

トランプ大統領と関税交渉のディールがうまくいきません。思い起こせばトランプ氏とまともにディールできたのは安倍晋三氏だけなのです。それまでトランプ氏と日本政府はほとんどつながりがなかった中で安倍氏はトランプ氏の懐に飛び込んでいったのです。そして蜜月の関係となります。それを日本政府は「安倍さんがいなくても交渉できる」と若干勘違いした気がするのです。

安倍晋三元首相 首相官邸HPより

関税ディールで私が欠落しているな、思うのはトランプ氏に手柄を与える餌がないように見えるのです。私ならアメ車が日本で売りやすいようあらゆる制度的ハードルを取り除き、「トランプさん、お手柄です」と褒めたたえてしまったらよいと思うのです。(どうせ売れないのは分かってますから。)石破さんは取引に負けたくないという気持ちが先行しすぎているようにみえるのです。あれじゃディールは出来ないでしょう。

私は海外に34年住んでいますが、カナダ人とディールすることが少しわかってきたのは20年ぐらいたってからです。同じ空気を吸い、同じ土俵に立っているという意識を持つようになり相手がようやく胸襟を開き始めたのです。英語ができるとか数年間アメリカの大学に行ったから交渉ができると思ったら大間違いなのです。国際人感覚とはそんなものじゃないのです。