大阪に本店がある地場証券会社11社

通常、投資は金融機関を通じて行わなければならない。その代表格である証券会社は日本全国に多数存在している。なかには地銀のように地域に根ざして営業するところもあるが、大阪が基盤の証券会社にはどのようなところがあるのだろうか。

証券会社は260社以上大阪に基盤を置く会社もある

多数ある証券会社の中で大手に分類されるのは、対面型とインターネット専業それぞれで以下の5社ずつとされている。

＜対面型＞

野村證券
大和証券
SMBC日興証券
みずほ証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券

＜ネット専業＞

SBI証券
楽天証券
マネックス証券
松井証券
カブドットコム証券

証券会社についてウェブ検索すると、これらの会社に関する情報はすぐヒットする。一方、全国には260社以上の証券会社があり、名前を聞いたことのないところも多数あるだろう。銀行に地銀があるように、特定の地域でのみ営業する地場証券も少なくないのだ。

証券会社の本社機能は東京に集中しているが、大阪に基盤を置く会社もある。どのようなところがあるのか簡単に見ていきたい。

大阪に本店のある証券会社は11社

池田泉州TT証券

関西地銀の代表格である池田泉州銀行系と準大手の東海東京証券系によって設立された証券会社である。池田泉州銀行が顧客を紹介することもあり、同行の利用客にはなじみがあるかもしれない。

＜支店＞
大阪茶屋町（本店）、高槻、池田、堺、岸和田、神戸、逆瀬川

岩井コスモ証券

大阪を基盤とする岩井証券とコスモ証券が合併して誕生した証券会社だ。大阪が基盤だが、準大手証券であり店舗数は他の証券会社と比べて多い。

＜支店＞
近畿地区14支店、関東地区5支店、東海・北陸地区3支店、中国・九州地区5支店

永和証券

大阪南部が主な営業地域であり、1949年の創業から地域密着で活動している。

＜支店＞
大阪北浜（本店）、岸和田、阪南、羽曳野、東京

エース証券

大阪以外にも滋賀、奈良、兵庫、和歌山にも出店し、東京にはプライベート・バンキング部を開設している。IFA（金融商品仲介）ビジネスを行っているのは特徴的だ。

＜支店＞
大阪本町（本店）、阿倍野、千里山、草津、長浜、彦根、八日市、橿原、芦屋、和歌山、福岡、東京

岡安証券

大阪が基盤でありながら、徳島にも営業所を出している。株式投資のなかでは米国株に力を入れる証券会社だ。

＜支店＞
大阪北浜（本店）、奈良王寺、豊岡、徳島、東京

岡安商事

株式や投資信託は扱っておらず、FXや商品先物、純金積立などの取引を提供している。名前が似ているが、岡安証券とは異なる会社だ。

＜支店＞
大阪北浜（本店）、東京、福岡

光世証券

大阪証券取引所の初代社長である巽悟朗氏が創業した証券会社である。2店舗のみだが、東証1部に上場している。

＜支店＞
大阪北浜（本店）、東京

髙木証券

中部地方が地盤の東海東京フィナンシャル・グループが関西地方強化のために買収した証券会社だ。投資信託専門の「投信の窓口」運営や、投資信託の分析システム「ファンド・ラボ」による提案を行うなど特色ある運営を行っている。

＜支店＞
近畿地区6支店、関東地区8支店、中部地区1支店

内藤証券

国内だけでない海外資産も含めたグローバル運用を提案している。なかでも中国株に力を入れており、情報量は豊富だ。取引チャネルも支店、コールセンター、インターネットをそろえている。

＜支店＞
西日本地区16支店、東日本地区11支店、九州地区5支店

ひびき証券

ひびき証券自体は自社の資金で有価証券の売買を行うディーリングに特化している。リテール営業は楽天証券との提携で設立したひびきフィナンシャルアドバイザーで行っており、大阪を含めて東西に5支店を展開中だ。

＜支店＞
大阪北浜（本店）、東京

廣田証券

売買が1株からの単元未満株取引ができる「H＠kabu（はかぶ）ネット」を提供している。投資信託をワインに例えて選別するなど特徴的な証券会社だ。

＜支店＞
大阪北浜（本店）、神戸、洲本、茨木、川西、三田、八日市、草津、大津、東京

中小の証券会社は業績の悪いところもあるため注意は必要

大手証券以外にも多数の証券会社が全国に存在する。証券会社の特色ごとに使い分けてみてもおもしろいかもしれない。注意したいのは、中小の証券会社は大手の対面型やネット証券と比べて業績がよくないところもあることだ。顧客資産は証券会社固有の資産と分別管理され倒産などによる影響は限定的だが、無用な心配事を避けるために業績の悪いところは避けたほうがいいだろう。

文・國村功志（資産形成FP）