現実的には一発で9月利下げが吹っ飛ぶほどのデータになる可能性は高くないが、先月に続きCPIがクールダウンした場合も、結局関税の不確実性がまだ残る以上ゴルディロックスには限界があるように見え、リスクは少し下にスキューしている。CPIを通過すると、今度は事前ヘッジのカバーがあまり見られないことで有名なPPIが翌日に控えている。
決算は米銀の週が始まる。慎重な声もあるがJPMの日はだいたい金融株が上がってきた。逆に万が一そこで滑ると途端にリズムが狂ってくる。
テクニカル。先週と同じく、一旦下げた後に戻すとなると前の高値が気になるため、6300は日足レベルのレジスタンスとなるだろう。下値では週足の6175サポートが健在であり、現状ではまだ6200台前半を中心としたのレンジから抜けたとは言えない。日足ベースでは押したところが毎回買い直されており、これは0DTEに加えてシステマティック勢の仕業と思われる。
今週以降も「1日2%以上の下げ」がなければVolコントロールの買いが加速しやすい代わりに、CTAはかなりお腹いっぱいになりつつある。企業の自社株買いは一旦消える。もし1日2%以上の下げがあればVolコントロールの買いが一度止まると思われるため、全てのカードが下向きに揃うことになる。
今週も書簡のせいで安寄りで始まりそうだが、先週の書簡の教訓は「安寄りは買えるが、その場合過去高値の手前は重くなる」であり、その構図が続いているとすれば、仮に再びTACO買いが沸いたとしても、コールウォールも立っている6300の手前では重くなりやすい、ということになる。従って6300が近くなった場合、もしそのまま6300の山を越えたらドテンロングで付いて行く前提で、ショートエントリーを試す価値が出て来るだろう。
下値目途はもし1日2%の下落が見られれば日柄を待つことになるが、それによって妨害されない限り、ガンマ分布が示す通り6050近辺でサポートされやすいだろう。
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