筆者は、たとえ自分の責任割合が小さいと感じる場面でも、「こちらの力不足で期待通りにいかず、申し訳ありませんでした」と積極的に謝意を示すようにしている。下手な言い方をしたり、相手を間違えると「全面的に過ちを認めたので賠償しろ」となりかねないので注意は必要だが、「力不足だった点は申し訳ない。今後については、このようにフォローをさせてもらいたい」という言い方なら大きな問題にはならないだろう。これまでは「いや、あなたのせいではないですよ」と相手からフォローされることも多く、むしろ信頼関係が強まる場面すらあった。

仕事で責任から逃げる姿勢は信用を失う。逃げない姿勢は逆に信用を獲得すると思っている。

「納得できません」

さすがにこれを言う人は20代前半までと信じたいが、世界は広いので中年でも「自分を納得させろ」という態度の人は一定数いる。SNSや記事、動画のコメントでも「自分は納得できない」と言われることがある。

まず前提として、すべての人を納得させることは不可能である。たとえば政治家が会食の写真を投稿すると「税金でいい思いしやがって!」と批判され、インスタントラーメンを食べると「頑張ってますPRうざい!」と批判され、お弁当を食べると「妻を家に押し込む前時代的な人」と批判される。金銭の授受が発生するクライアント相手でないなら、相手を納得させる義務なんて負わないからこうした批判は無視でいい。

そして職場で上司からの指示に「納得できないからやりません」と言う人がいるが、これは非常にまずい。会社員は上司からの指示に従う「義務」があり、上司は部下の納得は必要としない。その代わりに「仕事の責任」を上司が取る構図になっている。

「納得できない」なんていってしまえば二度と重要な仕事を任されなくなるだけなので、損をするのは自分自身だ。

「プライベート優先なので」

最近はプライベートを大事にしようという風潮があるので、このような発言も増えたのではないだろうか。確かにワークライフバランス自体は大切であり、それ自身に異論はない。余暇時間に誰が何をしようと自由である。