今回、スピノンという「幻の粒子」を実際に捉えたことは、量子物質を自在に操るという壮大な目標に向けた大きな一歩と言えます。

将来、この小さな炭素の鎖状物質から生まれた新しい量子技術が、通信や計算の分野で社会を大きく変える日がやって来るかもしれません。

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元論文

Spin excitations in nanographene-based antiferromagnetic spin-1/2 Heisenberg chains
https://doi.org/10.1038/s41563-025-02166-1

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部