黒坂岳央です。

若い頃、筆者は40代以降の中高年に対して、「立派な人も多いが、一方でどこか対応が面倒なタイプも一定数いる」と感じていた。そして、自らがその年齢になって、「なぜ面倒な中高年が生まれるのか」が実感をもって理解できるようになった。

本稿では、職場で関わってはいけない40代の特徴を考察したい。

※ただし、ここで述べる内容はあくまで一部の傾向であり、あくまで「そうなりやすい構造」に着目するものである。

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1. 他人の挑戦に冷笑的

若い頃は誰しも「自分は将来こうなりたい」というそれぞれの夢、目標があるものである。だが、現実的に40代以降になると、大きな夢や目標を持っている人は一気に減少してしまう。

これはおぼろげながら人生の先が見えたような感覚になることで起きる。そのため、中高年になってもなお、自己研鑽に励む人は非常に少数なのだ。

特に問題は「キャリア」だ。自分が昇進ルートにのっていないことがわかると「もはやこれまで」と打ち止めと悟り、それ以降は役職定年のカウントダウンが開始する。そして自分が登れなかった梯子を他人が掴むことに嫉妬し始める人が出てくるのだ。

もちろん全員そうなるわけではなく、他人の成功を祝福できる器の持ち主はいるが、一部は承認欲求をこじらせて面倒な人になる。

「え?そんなことやってるの?それで成功した人なんて見たことないけど笑」などと彼らはとにかく他者の挑戦を笑い、足を引っ張り続けることをやめられない。

他人を祝福することが、自分の過去の選択や停滞との対比につながり、それを避けるために挑戦を否定的に見る心理が働くという推測が可能だろう。

2. 昔のやり方にこだわる

40代以降は「昔はこうだった」「これまでこうやってきた」と繰り返し語り、現在の新しい挑戦やアイデアを否定しがちだ。

だが、「仕事のやり方」でそうなれば「前例踏襲主義」という年齢的な思考の固定化が出ている状態と注意が必要だ。そしてこういう人はどこの職場にもいるものである。