たとえば「この仕事は自分向けではないのでお断りします」みたいにいってしまうことだ。独立した人なら仕事のキャパやブランドイメージにもつながるので、自分にメリットが有る仕事だけにこだわることは理解できる。だが、サラリーマンという立場で同じことをするのはまったく話が違う。

実際、会社員でも上司から振られた仕事に対して「嫌だ」と断っていいと思う人がいる。しかし、上司から振 られる仕事というのは「業務命令」であり、「受け手が採否を決められない」という前提がある。

「仕事は選ぶが、給与は満額ください」は雇用主に労務サービスを提供して給与を受け取る立場として通らないだろう。

嫌ならその会社を立ち去るしかない。だが、古株の中年になると良くも悪くも、自我が強くなりがちで自分本位で仕事をしてしまいがちだ。

これらの要素はすべて「扱いにくさ」という言葉に集約できる。自分自身をメタ認知して「自分は周囲の人間から見て気軽に声をかけやすいか?」を自問し、少しでも近寄りがたい空気が出ているなら出どころを再チェックするとよいだろう。自分自身も気をつけるようにしている。

 

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