コスパ的には妥当

 ちなみに、「牛玉スタミナまぜそば」は767円という価格を勘案すると、そのクオリティやコスパはどう評価できるのか。

「パッと見た感じでは、牛丼のお肉と刻みネギ、天かすが麺の上に乗せられ、シンプルなつくりです。それに玉子が別盛で提供されました。途中、お好みで備え付けの紅しょうがもトッピング。味は、だし粉のような節系が効いた濃い醤油だれが特徴的です。ちゃんと絡めると牛肉の味を包み込むほど塩味の強い醤油だれで、あっさりしたライスが欲しくなる方も多いのではないでしょうか。麺は細すぎず太すぎず、ほどよく醤油だれに絡みます。コシもまずまずあって良い食感です。

 コスパに関しては、他のラーメン店との比較や吉野家の他メニューとの比較がポイントになると思います。町場のラーメン店が1000円の壁を超え始めた昨今、今回の『まぜそば』は安いといえます。また、日高屋のような他チェーンには600円台後半くらいで各種麺商品を選べるところもあるので、牛丼のお肉がトッピングされていることを考慮すれば、他チェーンとはいい勝負かなと思います。

 一方、吉野家の他商品との比較としては、私の好きな『ねぎ玉牛丼 並』(660円)とトッピングの内容が似ており、約100円の差は米か麺かの違いと、天かすや調味料が加わったことによるものでしょう。よって、吉野家の他商品と比較としても、ほどよい値決めといえるのではないでしょうか。以上より、牛丼屋の麺商品としてはコスパ的には妥当といえ、麺好きがオーダーしやすい商品だと思います」(江間氏)

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=江間正和/東京未来倶楽部(株)代表)