また、「女性だけにこの影響が見られた」というのも注目すべき点です。

進化心理学の視点からは、女性の方が出産や育児の負担が大きく、“誰と関係を持つか”がその後の生活を左右しやすいため、より環境に敏感に反応する傾向があると考えられています。

だからこそ、幼少期の環境が将来の恋愛観に強く影響するのかもしれません。

この研究からは子どもにとっての「安定した環境」が将来の選択肢をどれだけ広げるかということを改めて考えさせられます。

“パパ活”という現象の奥には、表面的には見えない「人生の歩み方」が隠れています。

そこには単に倫理観や、「自分を大切にしなさい」というような理屈を説いても、相手にはあまり響かない可能性があるでしょう。

その背景を理解することで、私たちはこうした社会問題をもっと深く分析し、適切な解決への道筋を見つけられるようになるかもしれません。

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参考文献

Openness to sugar relationships tied to short-term mating, not life history strategy

Openness to sugar relationships tied to short-term mating, not life history strategy
https://www.psypost.org/openness-to-sugar-relationships-tied-to-short-term-mating-not-life-history-strategy/

元論文

Short-Term Mating Orientation Predicts Openness to “Sugar Relationships” More Than Life History Strategy
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/14747049251339453

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