昨秋、トランプの再選を受けたnoteで、ぼくは
就任後にトランプがプーチンと握手したとしても、それはトランプがアメリカにとっての「遅れてきたプーチン」だからであって、逆ではない。
強調も原文ママ
と書いたけど、まさにそれが裏づけられた格好だ。で、ぼくらにとっての問題は、いまの日本にそうした基盤があるのかどうかだ。
これは知らない人が多くて、たぶん参政党も勘違いしてそうな気がするが、実は日本人の家族形態は、意外に江戸時代から核家族に近い(※)。2024年の3冊に挙げた、『戦う江戸思想』の大場一央さんとも、それで意気投合したことがある。
(※)ちなみにトッドの場合は、日本やドイツは「直系家族」だとして、核家族と共同体家族の中間的なカテゴリーを設けている。
Hillbillyに比べれば、日本の暮らしはまだわりと豊かで、親戚だろうがよその家の幸せはどうでもいいから、自分のウチ(核家族)にはトラブルを持ち込むな! とする気風が強い。要は「家単位で個人主義」をしている感じなので、トッドらの枠組みには当てはめにくい。
参政党の家父長主義も、家単位のエゴを前提に、奥さんが働かなくても(他の家と没交渉でOKな)いまの「小奇麗な生活」を保障します、くらいのものだろう。つまり彼らの権威主義はプーチンにはなれないが、しかしその日本のゆるい環境がいつまで保つかもわからない。
……と話している動画が、7/7に「ニュースの争点」のYouTubeで公開された。先月の収録で、特定の政党名も出していないが、かえって一歩退いた目で、いまの情勢が生まれた理由がわかると思う。