手術中は医師チームからの音声指示に反応し、学習しました。

まるで指導医と共に作業する新人外科医のようでした

こうした成果は、「誤差に弱い」「不測の事態に対応できない」とされてきた従来のロボット外科の限界を打ち破るものであり、手術ロボット分野における重大なターニングポイントとなるでしょう。

もちろん、この技術はまだ人体での使用には至っていません。

しかし研究チームは、今後10年以内の臨床導入を目指すとしています。

また、将来的には胆嚢摘出にとどまらず、複雑な外科手術や異なる部位への応用も視野に入れ、SRT-Hのスキルをさらに多様化させる予定です。

この研究は、医師不足や医療格差が深刻化する未来において、ロボットが人間の代わりに命を救う選択肢となり得ることを示しています。

将来あなたが手術を受けるのは、ロボット外科医からかもしれません。

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参考文献

Autonomous robot surgeon removes organs with 100% success rate
https://newatlas.com/robotics/worlds-first-robot-surgery/

Robot performs first realistic surgery without human help
https://hub.jhu.edu/2025/07/09/robot-performs-first-realistic-surgery-without-human-help/

元論文

SRT-H: A hierarchical framework for autonomous surgery via language-conditioned imitation learning
https://doi.org/10.1126/scirobotics.adt5254

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。