小学生のころから「目標を立てよ」と教え込まれ、今日に至るまでその呪縛から逃れられたことはありません。20年ぐらい前に本田健氏の著書「〇十代に出来ること」シリーズに引っかかり、挙句の果てに氏の講演会にまで行き、なるほど、人生10年ごとの節目それぞれに目標というか、生き方のターゲットを設定するのはなかなか良いアイディアだと腑に落ちたことがあります。
では今でもその「10年単位目標」を踏襲しているのか、というと実は少し変化してきたのです。それは本田氏の設定する枠組みである50代とか60代にこうすべき、という一般的観念から自分にズレがあると認識したのです。
以前から申し上げているように私は健康には留意している方で、運動はこの年齢にしてはかなりハードにそして回数もこなしていると思います。ただそれには理由があり、医者通いと病院の検査漬けがあまりにも多いことでより健康を意識したのです。つい数か月前には2週間の間に医者と検査が10回あり、その時はさすがに「自分は健康なのだろうか?」と疑ったほどです。

PonyWang/iStock
一方、私が業務で接点を持つ人々は基本的に20代から90代までとにかく広く、さまざまな年齢層の方々の生き方を見ている中で自分の所属する60代という枠組みから超越できないか、と考え始めたのです。それこそ本田さんの著書における「40代にできること」にもう一度戻れないか、いや、ひょっとすると「20代にできること」まで遡りゼロスタートを切れないか、と自分に掛け声をかけているのです。
理由は「気」をどう持つか次第で精神年齢の20-30年の差は容易にブレるからです。現代社会の急速な変化対応に「もうこの歳だからできない」という諦めではなく、「よし、やってやろうじゃないか」という挑戦者の意気込みを取り戻したいのです。
会社を経営しているので年次計画と3年間の中期計画は作っているのですが、3年計画が良い意味でも悪い意味でもさっぱりその通りにならないのです。理由はビジネス環境が急速に変化し、3年前に作ったその設定条件がほぼ無意味になり、何のための目標か意味をなさなくなることがしばしば発生したからです。