海老名市長の内野優氏は同月30日、「発展性などを高く評価した上で、数ある都市の中から選定いただいたことに感謝」「本市としてもできることは協力していく」とコメントしたことが報道されている。

SC相模原 写真:Getty Images

考えられる新チーム名は?

ホームスタジアムの海老名市移転に伴い、チーム名「SC相模原」の変更を巡る議論が浮上している。運営会社の株式会社スポーツクラブ相模原は「現時点で名称変更は検討していない」としているが(出典:SC相模原公式サイト)、SNS上ではファンによる新名称の提案が活発だ。

新名称は、海老名市へのリスペクトと、相模原市を含む既存のホームタウンとのバランスをどう取るかが課題となる。以下、考えられるチーム名候補を示してみたい。

SC海老名

海老名市への移転を直接反映したシンプルな名称。「SC(スポーツクラブ)」の名を継承しつつ、新ホームタウンの海老名市を強調している。海老名市が財政面でスタジアム建設に協力する場合、地域のシンボルとしてふさわしい。内野市長の前向きなコメントも追い風となるだろう。ただ、相模原市をホームタウンとする古参ファンからは、伝統の「相模原」排除への反発も予想される。クラブ創設の地への敬意をどう維持するかが課題だ。

SC相模原・海老名(もしくはSC海老名・相模原)

現行の「SC相模原」に海老名市を追加し、両地域の結びつきを強調する名称。J2のジェフユナイテッド市原・千葉やJFLのブリオベッカ浦安・市川のような複数地域名の前例もある。相模原市への配慮と海老名市への訴求を両立する妥協案だが、やや冗長な印象を与える。ジェフ千葉の例では略称によって、「市原」の存在感が薄れた経緯があり、こうしたリスクも考慮する必要がある。

SCさがみ

「相模」をあえてひらがなで表記し、相模原市、海老名市、座間市、綾瀬市、愛川町を包括する地域呼称を採用。特定の自治体に縛られず、ホームタウン全体のアイデンティティを強化する名称だ。湘南ベルマーレのような広域性を意識した名称で、相模原市在住ファンの疎外感を軽減しつつ、J1昇格を見据えたブランド力向上も期待できる。ただし、海老名市移転のインパクトを強く打ち出す効果はやや弱まる。

エビナSC