夜は国立歌劇場で、ワーグナー《ワルキューレ》。ジークムント役のアンドレアス・シャーガーが、終演後に国家から「Kammersänger(宮廷歌手)」の称号を授与される場面に立ち会えたのは、シャーガーファン冥利に尽きる経験でした。

ウィーン国立歌劇場

上演後、宮廷歌手の称号を授与されたヘルデンテノール、アンドレアス・シャーガー。
オペラの感動の余韻を抱きつつ、向かったのは国立歌劇場裏のソーセージスタンド。デューラーの「野うさぎ」のオブジェが目印の名店で、熱々のソーセージにケチャップとエストラゴン入りマスタードを添えて。ライ麦パンとの相性は抜群。小雨のなか、傘を差しながらも頬張る一口が、旅の記憶に深く刻まれました。

デューラーのウサギのオブジェが屋根の上にあるのが目印のソーセージ屋台。オペラの幕間に来れるくらい、国立歌劇場に隣接。

ソーセージは温めてあって注文を受けてからお兄さんがリズムにのってカット。エストラゴン入りのマスタードとケチャップ、ライ麦パンを追加。これで千円ちょっとくらいでした。
ウィーン2日目:朝はクラシックとともに、夜はジェラートで締めくくり
朝食は、宿泊した、こぢんまりとしたブティックホテルにて。内装のディテールからも、ウィーンらしさが感じられる空間で、静かに流れるウィンナーワルツに耳を傾けながら、食卓に向かいます。
スクランブルエッグにはこんがりと焼き色がつき、香ばしさが口に広がります。ライ麦パンやデーツ入りのミューズリー、ヨーグルトにはプルーンと蜂蜜を添えて。朝から体にやさしく、満たされるひととき。

ホテルの朝食。カボチャの種がついたパン。ソーセージ、ハム、焼き色のついたスクランブルエッグ、ヨーグルトと蜂蜜。