・加糖飲料を1日に250g(350ml缶1本未満)飲むと、糖尿病リスクが20%、心臓病リスクが7%上昇

・トランス脂肪酸を1日の摂取エネルギーの1%だけ摂っても、心疾患のリスクが11%増加

そして特に注目すべきは、「どれだけ少量でもリスクが明確に増加していた」という点です。

つまり、“たまに食べるくらいなら大丈夫”という考えは、科学的には通用しないと考えられます。

なぜ超加工食品は害悪なのか?代わりに食べるべき食品とは?

では、なぜこれほど少量の摂取でも体に悪影響を与えるのでしょうか。

一因として挙げられるのが「慢性的な炎症」です。

加工肉や加糖飲料は多分に含まれている化学物質や添加物のせいで、体内で炎症反応を促進しやすく、これが糖尿病や心臓病、がんの進行に関わるとされています。

加工肉には「亜硝酸塩」などの保存料が多く使われています。

これらは胃の中で発がん性物質であるニトロソアミンに変化し、大腸がんのリスクを高めることがわかっています。

さらに加糖飲料は糖分を“飲む”ことで急激に大量のエネルギーが体内に入り、血糖やインスリンの調整に大きな負担をかけます。

その結果、肥満や糖尿病、動脈硬化を引き起こしやすくなるのです。

人工トランス脂肪酸にいたっては、善玉コレステロールを下げ、悪玉コレステロールを増やすことが知られており、動脈硬化や心臓発作の直接的な要因となりえます。

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Credit: canva

では、私たちは超加工食品の代わりに何を食べればいいのでしょうか?

「完璧な食生活」を目指す必要はありませんが、代わりに専門家が推奨する代替食品は次の通りです。

・新鮮な果物・野菜(抗酸化作用・食物繊維が豊富)

・全粒穀物(白米や白パンより、玄米や全粒パン)

・豆類やナッツ類(植物性たんぱく質と健康脂質を含む)

・発酵乳製品(ヨーグルトなど)(腸内環境の改善に寄与)

これらはすべて、「長寿と健康を支える食材」として、数多くの研究でその効果が裏づけられています。