超常現象を信じる人ほど「顔」が見えやすい?
興味深いことに、このパレイドリア現象は、誰にでも同じように起こるわけではないらしい。
2012年にフィンランドで行われた研究では、宗教的または超常現象的な信念が強い人ほど、ランダムな刺激の中に顔を見つけやすい、という結果が出ている。UFOハンターたちが、頻繁に岩や地形に顔や人工物のようなパターンを発見するのも、この傾向で説明がつくのかもしれない。
もちろん、パレイドリア自体は、ほとんどの場合、心理的・神経的な問題のサインではない。アメリカ国立衛生研究所の研究者スーザン・ワードル博士も、「多くの人は、物の中に顔を見ても、それが本物ではないと理解している」と語る。
問題が起こるとすれば、それは幻想と現実の区別がつかなくなったり、偶然のパターンに存在しない意味を見出し、それを固く信じ込んでしまったりした場合だろう。Googleマップに浮かぶ巨大ドクロは、宇宙からのメッセージというよりは、私たち自身の脳が生み出した壮大なイリュージョン、と考えるのが妥当なようだ。
参考:Daily Mail Online、ほか
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