個人的に、この予選で好印象を受けたのは平河悠だ。敗戦したオーストラリア戦では、惜しいシュートを幾度も放ち可能性を感じさせた。戦いの場をブンデスリーガに移した藤田譲瑠チマも、まずはクラブで出場機会を得られるかがカギとなるだろう。

森下龍矢、三戸舜介、佐野航大は欧州で活躍する実力を持つが、W杯への切符をつかむには5大リーグへの移籍と目に見える結果が必要ではないだろうか。


町野修斗 写真:Getty Images

FW

  • 町野修斗(ホルシュタイン・キール)
  • 細谷真大(柏レイソル)
  • 大橋祐紀(ブラックバーン・ローバーズ)
  • 鈴木唯人(フライブルク)

これまで日本代表の前線を支えていたのは間違いなく上田綺世(フェイエノールト)と小川航基(NECナイメヘン)だった。

その両者が不在の中で結果を残したのは、昨シーズンのブンデスリーガで11ゴールを達成した町野修斗だった。インドネシア代表のDFが緩かったと言えばそれまでだが、久保からのアシストで決めた町野の得点はそう容易いものではなく、本大会に向けて期待が高まる選手といえよう。唯一の懸念は、彼がブンデスリーガ2部に降格したチームから5大リーグ1部クラブへ移籍を果たせるかどうかという点だ。そのうえで、新天地でさらなる得点感覚に磨きをかけてもらいたい。

細谷真大と大橋祐紀の得点感覚も捨てがたいが、本大会への切符をつかむには相当の結果を残す必要がありそうだ。また、鈴木唯人はトップ下での起用が見込まれるが、選手層の厚い日本代表の攻撃陣に食い込むには、代表での信頼関係を構築すると共に移籍を果たしたドイツのフライブルクでゴールを積み重ねる必要がありそうだ。