この複雑怪奇な制度は「ポリシーミックス」だとか「政策の総動員」といったレトリックで美化されてきた。しかしそこには、報告書の作成といった手続き面と、投資判断などの企業行動の実体面の両方においての、莫大な無駄が発生する。この認識が、政府にも、政治家にも全く欠落している。このような状態であれば、日本がいつまでも経済成長できないのも、さもありなんである。

『データが語る気候変動問題のホントとウソ』