CLCF1というマイオカインが、そのスイッチの一つとして働いており、加齢による筋肉や骨の衰えを巻き戻す可能性を持っているのです。
もちろん、CLCF1を直接注射するような治療法はまだ実用化されていませんが、日々の運動がこの物質の分泌を促すことは確かです。
「健康のために運動しましょう」という言葉はよく耳にしますが、今回の研究はそれに新たな意味を加えてくれます。
それは、「年齢に負けない体を、細胞レベルでつくるために運動する」という考え方です。
今日の一歩が、未来の自分を“若返らせる”一歩になるかもしれません。
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参考文献
Exercise-induced protein revives aging muscles and bones, researchers discover
https://medicalxpress.com/news/2025-06-protein-revives-aging-muscles-bones.html
元論文
Exercise-induced CLCF1 attenuates age-related muscle and bone decline in mice
https://doi.org/10.1038/s41467-025-59959-w
ライター
相川 葵: 工学出身のライター。歴史やSF作品と絡めた科学の話が好き。イメージしやすい科学の解説をしていくことを目指す。
編集者
ナゾロジー 編集部