東京ヴェルディ(現15位)もまた、昇格2年目のクラブが陥りがちな「セカンドシーズン症候群」に苦しみ、強化費に見合った結果を残せていないと言える。
20クラブ中、最も予算の低いアルビレックス新潟(推定強化費11億円/現18位)は、若手選手の積極起用とスカウティングによりJ1残留に挑戦しているが、思うように勝ち点に繋がらず、6月22日に樹森大介前監督が解任され、入江徹氏が新監督に就任した。シーズン当初からコスパを重視し過ぎた結果とも言えるだろう。
クラブの成功には、資金力だけでなく、戦略的な補強、戦術の最適化、選手のコンディション管理が不可欠だ。選手のフィット感、スカウティングの質については、スポーツディレクター(SD)などといった強化担当者の腕の見せ所でもある。特に、限られた予算で堅実な成績を上げるクラブの事例は、J1リーグの競争力の高さと多様性を示している。
夏の移籍期間(7月7日~8月20日)が残されていることから、シーズン後半に向けて各クラブがどのように強化費を活用し戦術を調整していくのか、引き続き注目していきたい。