しかし、この日に限ってソウギョ用のタモを車に積んでいなかった。ハクレン用のタモでは20kgクラスの魚には不安が残ることを、これまでの経験で痛感している。
今回も20kg超えは確実だったが、「計測すると決めた以上は上げるしかない」と覚悟を決め、ロープを尾びれに掛けて陸地に固定。その後、重量のある頭部分を抱えながら少しずつ引き上げていった。タモ枠は破損してしまったが、陸上でのバトルにも勝利した。

計測20kg超えソウギョ
仲間たちともよく話すが、「○○kgくらい」と予想しても、実際に計測すると大抵はそれを下回ることが多い。

ギャラリーが来ては去るなか、計測を続けていると、ソウギョに憧れているという2人の若者アングラーが見学に来たので、計測を披露。

結果は重量21.69kg(風袋引き済)・全長117cmというナイスサイズのソウギョだった。

普段目にしないような魚の計測シーンに、ギャラリーも楽しそうに見守っていた。

「いい釣りをいつまでも」がまさに現実に
これはJ.G.F.A.(日本ゲームフィッシュ協会)のキャッチコピーでもあるが、今回はまさに「いい釣りができた」と実感できる満足感のある釣果となった。
唯一悔やまれるのは、ソウギョ用タモを荷物の積み替え時に置いてきたことだが、そもそもコイ釣り目的の釣行だったので、仕方がない。
そういうときに限って大物が掛かるのは“釣りあるある”だが、計測用ロープ(10m)を持っていたおかげで、1人でもあの高さを引き上げることができた。
まさに突然現れた大物に、経験値を武器にして挑み、勝利を収めた。「いい釣り」を満喫できた貴重な経験となり、また挑戦したいと思う。