やる気をそがれるような天気だったが、気にせず現地へ向かい、到着するとさらに雨脚が強まっていた。それでも雨装備に着替え、ポイントへと向かった。
想定外のソウギョを発見
ポイントに着いてみると、意外にもターゲットは活性良好。しばらく観察していると、下流の方で大きな口を開けて何かを食べている巨大魚がいた。ソウギョである。
2年前にアルビノを含むソウギョが複数釣れた記憶がよみがえり、「これはチャンスかもしれない」と感じた。
簡単には釣れないエリアだが、釣り方の感覚を掴んでいる筆者は「釣れる」と独り言を言いながら仕掛けを流すと、即座にコイをゲット。
空気を読んだように釣れてくれたコイに感謝しつつ、ハクレン用に用意していたタモでスムーズに取り込んだ。

ソウギョを狙い撃つ
少し間を置いて再度流すと、2尾目のコイがヒット。やはり面白い釣りだと納得し、リリース。

そしてもう一度仕掛けを流すと、数mも流していないのにラインが出ていかず止まっている。
「もしかして掛かっているのか?」と感じながらベールを返した瞬間、凄まじい勢いでラインが引き出され、そのままラインブレイク。しばらく呆然としてしまった。
雨も小降りになり、カッパを脱いでリラックスしながら下流を見ると、ソウギョが2尾いる。到着時に確認した通り、狙える状況であるが、位置的にどうしても届かない。
しかし、岸際に寄るタイミングがあると見て、実を付けた仕掛けを慎重に流していくこと5投目──根掛かり覚悟で危険地帯に流すと、音もなくウキが水中に消えていた。「よし!」と竿を立てると、強烈な引きで、普通のコイではないと確信した。
ソウギョがヒット
寄せては引かれを繰り返すなか、遠くに背びれが見え、尾びれも青黒く、間違いなくソウギョだと判断。取り込みにはリスクがあるため慎重に寄せ、タモの距離まで持ち込んでから一気に勝負をかけ、無事ネットイン。水中バトルは見事に勝利を収めた。
