日本は4,335ドルで、OECD30か国中9位、G7中4位で、先進国の中では高い水準のようです。
ドイツの水準が非常に高く、イギリス、フランスが相対的に低いのが印象的ですね。
4. 対国内総生産比の推移
続いて、各経済活動における国内総生産(Value added, gross)に対する比率でも比較してみましょう。

図4 固定資本減耗 対国内総生産比 保健衛生・社会事業OECD Data Explorerより
図4が教育分野における固定資本減耗 対国内総生産比の推移です。
日本は非常に高い水準から、近年では低下傾向となっています。
ドイツは逆にやや上昇していて、2000年代後半には逆転しています。
他の主要先進国は6~8%で推移していて、ドイツ、日本、韓国とは差がありますね。

図5 経済活動別 労働者数シェア 保健衛生・社会事業OECD Data Explorerより
図5が労働者全体に占める教育の労働者数シェアです。
日本は他国と比べると少ない割合から、急激に拡大している事がわかります。
少子高齢化に対応して、介護職をメインに労働者数が増加している状況ですね。
OECDの統計データでは公務・教育・保健と一括りにされがちですが、個別に見ると公務・教育と保健衛生・社会事業はやや異なる傾向がありそうです。
5. 対国内総生産比の国際比較
最後に、対国内総生産比の国際比較をしてみましょう。

図5 固定資本減耗 対国内総生産比 保健衛生・社会事業 2022年OECD Data Explorerより
図5が2022年の固定資本減耗 対国内総生産比の国際比較です。
日本は11.3%でOECD30か国中3位、G7中2位と高い水準となります。
韓国、イタリアも相対的に高く、イギリス、フランスが低い水準なのが特徴的です。
6. 保健衛生・社会事業の固定資本減耗の特徴
今回は経済活動のうち保健衛生・社会事業の固定資本減耗について着目してみました。