人は思った以上にお金への執着が強いものです。別に欲しいものがなくてもです。最近ふと金持ちの方々の言動を目の当たりにして「これは高額所得を自慢をしたいのではないか?」というケースに出くわしました。つまり金持ち⇒多額の消費⇒その消費を自慢(自己顕示)⇒人から「金持ち」と言われる快感(承認)であります。ただ次の段階である自己実現欲求にまで到達する人は少なく、その前に「ぽっくり、さようなら」であります。「なぜ今、株式投資なのか?」とは日本が30数年眠りこけてようやく目覚めた話でようやくマネーリテラシーも生まれてきたからでしょう。今さらですが、新NISAの効果は大いにあったと言えます。
蔓延するオンラインカジノ
有名人だけではなくフジテレビの社員が尋常な域を超えて泥沼にはまっていく事件などを見ると上記の株式投資による儲け話とは一線を画します。昨日も新宿歌舞伎町の店舗型オンライン賭博場が摘発され、逮捕者が出ていますが、一日に90名程度の顧客が出入りし、顧客名簿には5000名の名前があったそうです。この捜査のきっかけはほかの犯罪の逮捕者からの関連付け割り出しだったようです。お金を賭ける、賭けないは別にして人々の日々のストレスは誰しも相当なものになり、その発散場所探しがその背景だと考えています。

フジテレビHPより
昔は「5時から仕事」と言われるように日中のストレスを居酒屋で会社と上司をつまみにして声高に言いたい放題で「あースッキリした」でした。今では酒は飲まず、嫌な人とは交流を避けるので、おひとり様による時間の過ごし方が主流。となれば誰にも邪魔されない一人だけの世界に浸れるネット社会は絶好の逃げ場だと言えるでしょう。また推し活もその一種だと思います。ただどんなことをするにもお金がかかる、これが問題でその原資を稼ぐためにオンラインカジノにはまる人が続出するのでしょう。
ところが多くの人は勝てません。そりゃそうです。胴元がいる以上、確率論的には勝てません。ただし、この手の勝負は浮き沈みがありそのうねりの中で最も儲かった時にスパッとやめれば勝てるチャンスは出てきます。が、一度味わったおいしさにはまれば、そこから抜け出すのは至難の業、そして気がつけば千万円単位で負け込むのです。取り返したくても取り返せない、今度はそれが犯罪につながったりするわけです。オンラインカジノは麻薬と同じぐらい人生を崩壊させるので取り締まりを相当強化すべきです。青少年の健全性を保つか、荒んだ社会を放置するか、その瀬戸際にあると言えそうです。