具体的には、

・戦争を容認する人は「自分の地位や優位性を高めたい(自己高揚性)」と考え、他者への共感や伝統的価値を軽視する傾向がありました。

・平和を重視する人は「他人の幸福を大切にする(自己超越性)」「新しい考えに開かれている」「伝統や共感を尊ぶ」といった傾向が見られました。

この研究は、「戦争を支持するか、平和を支持するか」という政治的・倫理的な立場の違いが、実はその人の性格的な傾向や価値観に深く関わっていることを示しています。

特に「対抗的ナルシシズム」を持つ人は、戦争を積極的に肯定し、平和を否定する傾向がある――という結果は、現代の社会分断を読み解くうえで非常に重要な示唆を与えてくれるでしょう。

さて、みなさんはどの自己愛タイプに近いでしょうか?

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参考文献

Support for war is associated with narcissistic personality traits
https://www.psypost.org/support-for-war-is-associated-with-narcissistic-personality-traits/

元論文

Falcons or pigeons? Grandiose narcissism, personal values, and attitudes toward war and peace
https://doi.org/10.1016/j.paid.2025.113183

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部