「知っているかどうか」でケガの程度が大きく変わる場面もあるということです。
最後に改めて強調しますが、ベストは「クマと遭遇しないこと」です。
山菜採りや登山の際にはクマ鈴を鳴らしながら歩く、ゴミは絶対に放置しない(食べ物目当てで人里に現れるのを防ぐ)など、日頃からクマを引き寄せない工夫をしてください。
それでも万が一クマに襲われてしまったなら、今回証明された「防御姿勢」を思い出してください。
落ち着いてうつ伏せに丸まり、頭と首を両腕でしっかりガードする——それだけで重症化を防げる可能性がグッと高まるのです。
この知識が広まり、クマ被害による不幸が少しでも減ることを願っています。
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参考文献
クマによる防御姿勢は有効か? ―秋田県令和 5 年度データの解析―
https://www.akita-u.ac.jp/honbu/event/img/mix4910_01_dl.pdf
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部