また、創作にはストレスや不安の軽減、自己肯定感と自信の向上、感情の整理と自己理解の促進といった心理的効果があります。

過去のメタ分析によれば、創作はウェルビーイング(幸福感、満足度)の向上に統計的に有意な効果を持つことが明らかにされています。

こうしたメリットを考えると、誰もが創作活動に取り組むべきだと分かります。

それでもなお、多くの人は創作に対して尻込みしてしまうものです。

「自分は才能がない」「何を作っても意味がない」と感じてしまう人も少なくないでしょう。

特に現代社会では、成果や生産性が強く求められるため、創作のような非効率な行動は軽視されがちです。

また、「時間がない」「創作する余裕がない」といった日常的な理由も、創作を後回しにする大きな要因です。

では、忙しい現代人が日常生活に創作を取り入れるためには、どんなことを意識できるでしょうか。

創作を生活に取り入れる4つのポイント

マッコイ氏は、創作を日常に取り入れるための実践的なアドバイスを4つ紹介しています。

これらは心理療法の知見に基づき、多くの人に応用可能な方法です。

まず1つ目は「創作に許可を出す」ことです。

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忙しい社会人でも「創作」していい! / Credit:Canva

「下手でもいい」「意味がなくてもいい」と自分に言ってあげることが、創作の第一歩になります。

多くの人は、始める前に「こんなもの作っても誰も評価してくれない」と自分を止めてしまいます。

でも創作は、他人のためにではなく、自分のために行うものです。

自由に、目的なく、ただ手を動かすこと自体に癒しの力があります。

次に、「恐怖と仲良くなる」ことが大切です。

「失敗したくない」「誰かに笑われるのが怖い」という感情は自然なものです。

創作には、自己開示という側面があるため、不安を伴うのは当然です。

それでも、マッコイ氏は「恐怖を否定せずに隣に座らせる」ことを提案しています。