シマトネリコにはスズメバチもやって来ますが、不思議なことに、彼らがカブトムシに危害を加えることはありません。

その理由について研究者は、シマトネリコはクヌギと違い、1本の木に多数の樹液場が存在するため、少ない餌場を取り合う必要性がないからだと説明します。

この点からも、カブトムシの活動がいかにスズメバチの影響を被っているかがわかります。

日本では”昆虫の王様”のイメージが強いカブトムシも、オオスズメバチには恐れをなして太刀打ちできないようです。

こちらは、樹液場のカブトムシがオオスズメバチによって排除される様子を捉えた映像。

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参考文献

オオスズメバチvsカブトムシ 最強の昆虫はどっち?
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/weekly/15652/index.html

元論文

Temporal niche shifts driven by interference competition: Giant hornets exclude rhinoceros beetles at sap sites at dawn
https://esajournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/ecy.3914

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。

編集者

ナゾロジー 編集部