これらの出来事によって、再び外国人監督を招聘するのはハードルが高いようにも思えるが、日本の立ち位置は昔のような「未知のサッカー途上国」ではなく、今やW杯常連の「サッカー強豪国」になりつつある。おそらくは海外のエージェントからは売り込みもあることだろう。
海外での経験豊富な外国人監督の招聘は、選手の多くが欧州で活躍する現在の日本代表に新たな戦術をもたらす可能性がある。

ミハウ・プロビエシュ監督(52歳/前ポーランド代表監督)
次期日本代表監督候補として挙げる1人目は、ミハウ・プロビエシュ監督だ。今年6月12日、ポーランド代表で絶対的エースとして君臨しているFWロベルト・レバンドフスキ(バルセロナ)との確執に屈した形で監督を辞した。
現役時代は目立った実績こそないが、指導者としてはポーランド国内で豊富な経験があり、特に若手選手の育成に定評がある。2023年にポーランド代表監督に就任し、UEFAネーションズリーグや欧州選手権予選でチームを率いていた。戦術は【4-2-3-1】を基調とし、守備の組織化と速攻を重視するスタイルが特徴だ。
プロビエシュ監督の魅力は、戦術的な柔軟性と若手育成の手腕だ。日本代表ではMF三笘薫、MF久保建英、MF堂安律などの推進力を最大限に引き出す戦術が求められる。同監督の攻撃的なサッカーは、こうした選手の個性を活かしつつ、守備の安定感も保てるバランスのあるチーム作りを可能にする。“ワンマンチーム”ではない日本代表では、選手とも良好な関係を築けるだろう。
さらに、プロビエシュ監督はデータを活用した現代的なアプローチを採用しており、欧州のトレンドにも敏感だ。日本代表の選手たちが所属するプレミアリーグやブンデスリーガの戦術傾向を熟知している点も強みとなる。