下北沢のBONUS TRACKは、小田急線が数駅分地下化されるにあたって空いた地上部分の線路を撤去して、その跡地に作られています。

たとえばこの記事を読むと、小田急と散歩社という会社がタッグを組んでかなり丁寧にやっている様子が伝わってきますね。

全体として、「下北沢駅に近い綺麗なビル」のテナント賃料は高めに設定して収益を確保する一方、駅から少し遠目の世田谷代田駅に近いゾーンは建物も簡素にし、ものすごく安い家賃で野心的な個人店が入れるような全体の設計になっている。

いわゆる”尖った”個人店の集まる世田谷代田側の広場

逆に下北沢より新宿側の東北沢駅方面は、むしろ「全力でおしゃれ方向」に振ったような、わざわざフロントにレコードが置いてあって、部屋にあるレコードプレイヤーでそれが聞けるホテルみたいな「カルチャー界隈!!」感のある(笑)ホテルなどが誘致されていました。

フロントに置いてあるレコード

このホテル↑、調べたら宿泊料金はそこまで高くなかったので(アパホテルとかと変わらんぐらい?)、多分東北沢方面もある程度賃料安めに設定してわざとそういう店を集めてるのだと思います。

そうやって「戦略的に価格設定をコントロール」することで、「エリア全体で利益を出す」方針になってるんですね。

2. 「作った仏に魂をいれる」地道な活動

で、そういう「全体の仕切り」がちゃんと配慮されてるというのも大事なんですが、その上で「コミュニティマネージャー」的な立場の人が、御用聞き的に常に回って顔を繋いでるところがすごいなと思いました。

それも、「BONUS TRACK内」のテナントだけじゃなくて、その地域の普通の商店街的なお店ともわけへだてなくちゃんと関係を作ろうとしてる感じなんですよね。

記事トップ写真にした画像の右側がその「コミュニティマネージャー」の桜木彩佳さんですけど、左にいるのはBONUS TRACKのすぐ近くにある普通のヤマザキショップの店主さんです。

ヤマザキショップ代田サンカツ店の池田勝彦さんと、BONUS TRACKコミュニティマネージャーの桜木彩佳さん