
刷新されたFIFAクラブワールドカップ2025が、アメリカで6月14日に開幕。7月13日にかけて開催される。出場チーム数が32に拡大されて初めての大会で、4年に1度の開催も決まっている。
近年、クラブ大会としては、欧州で地域王者を決定するUEFAチャンピオンズリーグ(CL)が最もステータスが高いとみなされており、世界一を決定するクラブW杯が、一部ではまるで蚊帳の外のように扱われる逆転現象が起きてきた。
参加に後ろ向きな欧州クラブのボイコットの可能性が常につきまとい、今大会では様々な利害関係の調整を経てサッカー史上最高額の賞金10億ドル(約1,500億円)もうずたかく積まれた。果たして新フォーマットのクラブW杯は、成功するのだろうか。主要な改革点をまとめ、その行方を占ってみよう。

地域格差はそのまま。参加賞金は欧州・南米クラブ優遇
2000年に開始したクラブW杯は、ここまで拡大させたことが裏目に出てクラブの反発を招き、特に欧州で参加を取りやめることを真剣に検討するクラブが出てきたこともあり、大幅な変革が行われることになった。
今回は史上最高額の賞金10億ドル(約1,500億円)が用意され開催にこぎ着けるも、参加賞金の分配が地域によって異なり、とりわけ反発の大きかった欧州クラブを優遇するように傾斜されている(欧州約18.6〜55.4億円、南米約22億円、北中米カリブ海約13.8億円、アジア約13.8億円、アフリカ約13.8億円、オセアニア約5.2億円)。
欧州クラブの参加を説得するために必要なことで、他の参加クラブも納得しているか仕方がないことだと理解しているはずだ。欧州クラブは世界中から代表選手が集まっており、実力も予算規模も頭一つ抜けている。