国民民主党、別名「玉木雄一郎の会」が前回の選挙からこれほどの凋落を見せたのは何故なのでしょうか?山尾志桜里氏にその原因を求めている解説がそのほとんどですが、私は必ずしもそうだとは思っていません。つまり山尾氏問題はきっかけの一つであり、国民民主党が凋落したというより元のさやに戻ったのだ、ということであります。私は山尾氏の是非についてはコメントしません。それは無意味であり、メディアに散々書かれている批評はそれを読むことで「スッキリする」一部の方へのリップサービスでしかないからです。

玉木雄一郎氏Xより

国民民主の最大の問題は奥行きがない、これに尽きるのです。榛葉賀津也幹事長と漫才コンビを組んでいるようなものでこの2人以外は裏方になっています。成長期にある政党戦略ならばそれもありですが、103万円問題で既に国民の注目度を一気に受けるほどだったのに国民民主が党の能力として十分に評価されたとは思えないのです。とすれば泡沫政党が党首やごく少数の顔で頑張っているように国民民主も議員数こそ多いけれど同様だということです。党としてのチカラがないことを露呈したわけです。

ところでSNS選挙といえば都議選で石丸伸二氏率いる「再生の道」の動向に注目が集まります。候補者は現状42名なので自民と並び一番多くなっています。ところがアテンションエコノミーとも言われるようにインフルエンサーが選挙利用とか踏み台にして自分のSNSに誘導する動きは確かにあり、選挙SNSがやり方次第では猛烈な逆風になる可能性があると思います。玉木氏も石丸氏もSNS中毒であり、20代を中心とした有権者層もまたSNS中毒の中、正しい判断と選択ができるのか、これが私には最大の疑問なのであります。結局、選挙とは人心を買うことであり、それを金銭で買えば違反ですが、その気にさせる魅力はもちろんOKです。ただそれだけでは公平な判断をするのは難しくなるでしょう。「思い込ませる」のがSNSのテクニックなのです。