この研究の目的は大きく3つあり

(1)どのような男女がどの程度アナルセックスを行っているか

(2)肛門・直腸内のどの部位で快感を得ているか

(3)肛門刺激だけでオーガズムに達することがあるのか

などを明らかにすることでした。

著者らは「肛門の快感の仕組み」や「肛門性交とオーガズムの関係」を解明し医療者が患者に適切なアドバイスを行えるようにする一助とすることを目指したのです。

お尻に隠れた“Gスポット”:男性はなぜ挿入だけでイケるのか?

お尻に隠れた“Gスポット”:男性はなぜ挿入だけでイケるのか?
お尻に隠れた“Gスポット”:男性はなぜ挿入だけでイケるのか? / Credit:Canva

研究チームはオンライン上でアンケート調査を行い、米国の成人男女を対象に約1,000人分のデータを収集しました。

回答者はシスジェンダー(身体の性と性自認が一致している)女性498人、男性466人で、年齢は18歳から60歳以上まで含まれ、性的指向(異性愛、同性愛、両性愛、無性愛)も多様な層から募られました。

調査ではまず性経験や属性について質問した後、「これまでに受け身の肛門性交を経験したことがあるか」を尋ねました。

すると今回の研究では女性の33%・男性の23%がパートナーとのが『受け身のアナルセックス』を経験したとの回答が得られました。

(※年齢層別にみると、女性では中年期(40~59歳)の経験率が最も高く、男性では高齢層(60歳以上)が最も低くなっていました。)

さらにYesと答えた人には、人間の肛門・直腸を前後×浅深の4つの領域(前方浅部・後方浅部・前方深部・後方深部)に区分した解剖図が示され、パートナーとの性行為中に触れられて気持ちよさを感じる領域にチェックを入れてもらいました。

また、肛門刺激でのオーガズム経験について、「肛門への刺激だけで絶頂に達したことがあるか、あるいは他の部位への同時刺激(共刺激)があれば達したことがあるか」も質問しました。