調査の結果、全体の約28%(3割弱)がこれまでに受け身のアナルセックスを経験したと回答しました。

男女別に見ると女性の33%・男性の23%が経験ありと答えており、女性の方が有意に割合が高い傾向がみられました。

(※ただしこれは女性の『好み』ではなく機会や報告バイアスを反映している可能性があると研究チームは指摘しています。)

年齢層では中年期の女性が最も経験率が高く、逆に高齢の男性で最も低くなっていました。

また性的指向による差もあり、異性愛者に比べて同性愛者や両性愛者の方がアナルセックスの経験率が高い傾向がありました(特に異性愛男性は他の層より低率でした)。

研究チームは、この背景には「肛門の快感=同性愛的」という偏見が影響している可能性があると指摘しています。

実際、2017 年の大学生対象調査では95%もの異性愛男性が「肛門の快感は同性愛的だ」と考えていることが報告されており、そうした固定観念から異性愛男性の中にはアナルセックスを避けたり正直に答えなかったりする人もいると考えられます。

次に、肛門・直腸内でどの部分が「気持ちいい」と感じられるかについては、男女とも「前方の浅い部分」を挙げる人が最も多い結果となりました。

4領域のうち、浅い(入口に近い)部分は奥の深い部分より人気が高く、特にお腹側(前側)の浅いゾーンが最多だったのです。

一方、直腸の奥(深部)や後ろ側を快感ゾーンだと答えた人は相対的に少なく、浅い前方とは対照的でした。

興味深いことに、回答者の性的指向にかかわらずこの傾向は共通しており、男女とも前方浅部の刺激を「心地よい」と感じる人が多かったのです。

では肛門刺激でオーガズムに至ることはあるのでしょうか。

この点について、「肛門刺激のみ」でオーガズムを経験したことがあると答えた人は男性では39%、女性では19%という結果でした。

つまり男性の方が女性よりも挿入刺激だけでイける(オーガズムに達する)割合が有意に高かったのです。