ビットコインなど仮想通貨も上昇しやすい環境にあるのはトランプ氏がそれに傾注していることもあるし、世界で仮想通貨市場を正当化する動きがどんどん出ていることで市場流通性が極めて高まるからであります。そして仮想通貨もドル建てであるのです。

金利を引き下げたらアメリカの物価は上昇するのではないか、という懸念は確かにあります。ただ、それはインフレーションではなく、スタグフレーション化するとみています。つまり私が20歳の時から間近に見てきたアメリカは実態面の強さから余力とか惰性の経済に変化しているように感じるのです。表現は悪いですが、リタイアしたけれど預貯金がたくさんあるから使ってもへこたれない、そんな経済です。これは長い目で見ると行き詰る訳で、私からすると今、アメリカは目覚めるのか、それともカウチ族を続けのか、という話です。

個人的には世界に対するアメリカの影響力は今後低下のトレンドを継続するだろうと考えています。よって日本もアメリカにばかり頼らない体質を作ることが重要かと思います。例えば日本は英国と共に政策的にアメリカ国債を買い支えています。国債なので満期まで持てばよいのですが、30年後がどうなるかは激変社会において誰も予想できないリスクがあるとも言えなくもないのです。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年6月12日の記事より転載させていただきました。