最後に、コンサルタントを目指す以上は「商業出版」も目指しましょう。自費出版などではなく、出版社から正式に発刊される商業出版です。私自身、これまでに14冊の出版実績がありますが、これは私が才能にあふれていたから本を出せたのではなく、適切な営業をしたから出せたに過ぎません。
実際のところ、出版は待っていて依頼が来るというのは奇跡的な確率です。多くの著者が自ら出版社に出向き、営業しているのが現実なのです。
士業にとって、出版は決して難しいものではありません。自己評価を低くすることなくチャレンジしてほしいと考えています。狙うべきは法改正、新法成立です。この情報を普段から集め、そして提案できる出版社の編集者ともつながりをつくっておきます。そして、実際に法律が動くタイミングで出版社に提案するのです。こうすることで、出版は現実に近づきます。
実際、私自身14冊のうち8冊が法律に関する本です。2006年施行の新会社法に関する書籍が4冊。当時は26歳で行政書士としての実績はそれほど積み上げていませんでしたが、新会社法という大きな動きに合わせて提案することで本を出すことができました。もし、新法施行がなければ、間違いなくこれほどの書籍を出版することはできなかったでしょう。
つまり断言できるほど、実力よりタイミングが勝負なのです。出版ができれば、コンサルタントとしても士業としても信用度が抜群に高まります。最初から自分には無理と決めつけず、ぜひチャレンジしてください。
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横須賀 輝尚 パワーコンテンツジャパン(株)代表取締役 特定行政書士 1979年、埼玉県行田市生まれ。専修大学法学部在学中に行政書士資格に合格。2003年、23歳で行政書士事務所を開設・独立。2007年、士業向けの経営スクール『経営天才塾』(現:LEGAL BACKS)をスタートさせ創設以来全国のべ1,700人以上が参加。著書に『資格起業家になる! 成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方』(日本実業出版社)、『お母さん、明日からぼくの会社はなくなります』(角川フォレスタ)、『士業を極める技術』(日本能率協会マネジメントセンター)、他多数。 会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業 | 横須賀輝尚